病気について

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気管支喘息

Asthma

はじめに

 ゼーゼーヒューヒューと笛が鳴るような呼吸音(喘鳴=ぜんめい)が特徴で、特に夜中や明け方に咳こみがありますが、日中は症状がない場合もあります(可逆性の気道狭窄といいます)。

 そしてちょっとした刺激で発作的に喘鳴が出現し、息苦しさを感じたりします(気道過敏性の亢進といいます)。

 最近の研究で気管支喘息の患者さんの気道には常に炎症がおこっていることがわかりました。

 この炎症が原因で気道が過敏となり、少しの刺激でも気道が収縮して息苦しさがおこってしまいます。

 さらに長い間、未治療のまま放置すると次第に気道の組織がこわれてしまい、気道の収縮が常に起きている状態となり(気道のリモデリングといいます)、健康な状態に戻すのが難しくなってしまいます。

気管支喘息の原因

 ダニやハウスダストなどのアレルゲン(アレルギーの原因物質)が喘息になりやすい体質の人の体内に入ると、IgEという抗体がつくられます。

 このIgEがアレルゲンと結合して肥満細胞という細胞を刺激すると、瞬時に細胞内のタンパク質が放出され、それにより気道に炎症が起きて気道が細くなり、喘息症状が引き起こされます。

 喘息患者さんの気道には肥満細胞や好酸球などの炎症をおこす細胞が健康な人に比べて多く存在しています。

喘息の治療

 喘息の治療薬には日頃から使用し気道の炎症を抑える長期管理薬と、発作が起こったときに使用し症状を抑える発作治療薬があります。

 喘息の原因である気道の炎症を放置すると喘息が治り難くなるため、長期管理薬による治療が重要です。

 ここでは喘息治療ガイドラインで最も重要な位置づけとなっている吸入ステロイドと、最新の治療である抗IgE抗体製剤について簡単に説明します。

吸入ステロイド

 吸入ステロイドは、毎日規則正しく使用することにより、気道の炎症を抑え、喘息症状を改善し、良い状態を維持します。

 しかし、症状が出なくなったからといってやめてしまうと、週または月の単位で喘息が悪化しますので、自覚症状がなくなっても毎日規則正しく使う必要があります。

抗IgE抗体製剤(ゾレア®)

 抗IgE抗体製剤(ゾレア®)は喘息の治療薬として開発されたはじめての抗体製剤です。

 抗体とは人間の体内にもあり、ある特定の物質に特異的に結合する性質をもっています。

 抗IgE抗体製剤は喘息症状をおこすIgEに直接結合して、IgEの作用を抑制します。

 対象となるのは、高用量の吸入ステロイドなど、様々な治療を組み合わせても症状のコントロールができない重症の患者さんです。

毎日の生活で心がけること

 喘息発作を防ぐには薬を指示通り使うことに加えて、禁煙する、ダニやカビなどのアレルゲンを吸入しないようにする、体調をくずさない、など毎日の生活の見直しが必要です。

 医師は患者さんの喘息の状態を正しく把握することによって、最適な治療計画をたてられます。

 喘息日記をつけてもらうことにより、医師は患者さんの毎日の状態をより良く把握することができます。

喘息治療の目標

 治療中でも週に1回以上喘息症状がある場合や、発作治療薬(メプチンやサルタノール)による治療が必要な場合はコントロールが不十分です。

 喘息治療の目標は健康な人とかわらない日常生活が送れるようになることです。

 患者さんがリーダーとなってこの治療目標を達成していきましょう。