病気について

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関節リウマチ

Rheumatoid Arthritis; RA

はじめに

 関節リウマチは、関節に炎症が起こることにより体の様々な関節に痛みや腫れが生じる病気です。

 治療をしないでいると関節が変形し、日常生活に不自由を来たします。

 関節リウマチは、人口の約0.5%にみられる比較的一般的な病気です。

 どの年齢の人にも起こりますが、30歳代から50歳代で発病する人が多く、また男性より女性に多く認められます。

 原因は完全に分かっていませんが、遺伝とその他の要因(タバコ、ウイルス感染等)が合わさって発症するのではないかといわれています。

関節リウマチの症状

 症状の出る関節は手に多く、また左右同じ部位に出ることが多いといわれていますが、人によって様々です。
特徴的な痛みかたは、朝に強く、こわばるような動かしにくさを伴うことが多いです(朝のこわばりといいます)。

 これは朝に限らず、しばらく関節を動かさない状態を保った後も同様の症状が出現します。

 無治療、あるいは治療の効果が不十分である場合は徐々に関節に変形を来たすことが多く、一度骨が変形してしまった関節は元には戻りません。

 全身症状としては、疲れやすさ、食欲低下、体重減少、発熱(微熱のことが多いです)などがあります。

 頻度は高くはありませんが、肘の外側、後頭部、腰骨の上など圧迫が加わりやすい部位の皮下にしこりを生じることがあり、皮下結節またはリウマチ結節と呼ばれます。

 また肺が徐々に固くなったり(肺線維症)、水が溜ったりすることもあり(胸膜炎)、咳、息苦しさ、痛みなどが出ることもあります。

 とても稀ですが、心臓、肺、消化管、皮膚などの血管に炎症が起こり、心筋梗塞、肺臓炎、腸梗塞などの症状をひきおこす悪性関節リウマチという病態があり、厚生労働省の特定疾患の一つに指定されています。

 この場合は治療費が公費で補助されます。

診断

 関節リウマチの診断には、米国リウマチ学会の診断基準が広く使われてきました。
この診断基準は、

  1. 1時間以上続く朝のこわばり
  2. 3個所以上の関節の腫れ
  3. 手の関節(手関節、中手指節関節、近位指節関節)の腫れ
  4. 対称性の関節の腫れ
  5. 手のエックス線写真の異常所見
  6. 皮下結節
  7. 血液検査でリウマチ反応が陽性

 の7項目からできています。

 このうち4項目以上満たせば関節リウマチと診断します。

 (1)から(4)までは6週間以上持続することが必要です。

 ただしこの診断基準では発症から間もない関節リウマチ患者さんを診断することは困難といわれており、近年米国リウマチ学会/欧州リウマチ学会の新基準が提案され、現在吟味されているところです。

 アレルギー・膠原病内科では、従来の診断基準に血液検査(赤沈、CRP、抗CCP抗体、MMP-3等)、新しい画像検査(超音波、MRI、FDG-PET)を組み合わせ、積極的に早期、かつ正確な関節リウマチの診断に取り組んでいます。

関節超音波

 関節に強い炎症が起こると痛み、腫れ、赤み、などの症状を伴うことが多いですが、人によってはこれらの症状が現れにくい場合があります。

 また逆に痛みや腫れの原因が関節リウマチではなく、別の病気の場合もあります。

 そこで本当に関節に炎症が起こっているかどうかを正確に判断する方法として超音波検査があります。

 これは痛みを伴わずリラックスした状態で受けることができ、放射線による被曝のない安全な検査です。

治療

 同じ関節リウマチの診断でも、治療は患者さんにより異なります。

 関節の炎症の強い人、関節変形を来しやすいタイプの病気の人は、より強い治療を必要とします。

 アレルギー・膠原病内科では、そのような患者さんにはメソトレキセートという世界の標準的な抗リウマチ薬を中心に治療を行っておりますが、必要に応じて生物学的製剤という新しい治療を積極的に行い、関節が変形することを極力防ぐようにしています。

生物学的製剤(バイオ製剤)

 関節リウマチでは体内で作られる様々なサイトカインという物質が病気に関わっており、その中でもTNF-α (ティーエヌエフ-アルファ)ならびにIL-6 (アイエル-シックス)というサイトカインが病気を悪くすることが分かっています。

 これらの働きを抑えるように特別に開発された薬剤のことを生物学的製剤と呼びます。

 生物学的製剤は点滴あるいは皮下注射で投与される薬で、代表的な副作用として感染症が起こりやすくなります。

 使用については担当の先生とよく相談をして下さい。