留学だより

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石川 耕:平成10年卒 英国ケンブリッジ大学

 私は現在イギリスのケンブリッジ大学に研究留学しており、Metabolic Research Laboratories、Institute of Metabolic ScienceのProfessor Antonio Vidal-Puig研究室に所属しています。研究室はLipotoxicityを大きなテーマにしており、私はメタボリックシンドロームと炎症について研究しています。研究室には6名のポスドクと2名のPhDの学生、2名のマスターの学生がいます。ボスがスペイン人のためなのか、各国から当研究室に集まっています。スペイン、フランス、スイス、メキシコ、マレーシア、ドイツ、香港、インドそしてイギリスです。他に短期間に研究にくる研究者や学生が入れ替わり立ち替わりやって来ます。研究室には日本人は私一人です。 研究所にはもう一人日本人はいるのですが別の建物なので、月に1度くらい会うと挨拶をして 久しぶりに日本語を交わす状態です。
 ケンブリッジはロンドンの北東に位置しており、電車で1時間前後かかります。小さい街ですが大学都市なので各国から多くの学生が集まって来ています。街の中心には大学をはじめとして歴史のある建物がたくさん建っています。街中に自転車がたくさん走っていて、少しくらいの雨ならば皆平気で走っています。私も自転車通勤していますが、だんだんつらくなってきました(笑)。レストランの食事は値段が高い割にはあまりおいしくありません。ロンドンには日本食をはじめおいしいレストランがありますが、さらに高価です。チョコレートやケーキはとても甘くて最初はびっくりしましたが慣れてきました。果物は日本の方が甘くて上品ですね。イギリスの小さいリンゴを丸ごとかぶりつくとおいしいです。
 イギリス海峡を結ぶユーロスターと格安航空券が発達しているためにヨーロッパ各地に1、2時間で着くことができます。私は先日ベルギー、フランス、オランダに行って楽しんできました。
家族と一緒に渡英しましたが、イギリスでは5歳から小学校なので息子も公立の小学校に通っています。小学校で日本人家族は私たちだけです。息子が時々イギリスの文化を教えてくれたり、正確な発音をしてびっくりします。オオカミのことを「ウルフ」と言っていたら、先生は “wolf”と発音していたよと教えて(直して?)くれました。指で数をかぞえるときも日本と違うようです。
 英語はなかなか上手くなりませんが、この生活を楽しんでいこうと思います。
この分野は世界的に見て、基礎的にも臨床的にもとても注目されていて人材を必要としています。興味が少しでもあれば、ぜひ一緒に働きましょう。

(2012年4月より現職)