研修案内

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専門研修

千葉大学医学部附属病院 呼吸器外科での教育

千葉大学医学部附属病院では、若い医師の教育に力を入れています。
全国的に不足がちな呼吸器外科医として独り立ちできる人材の育成を目的に教育体制を確立しています。

1. 呼吸器外科医とは?

呼吸状態の悪化は、全身の他臓器へと大きな負担がかかるため、我々呼吸器外科医は呼吸管理に始まり、全身状態管理にも熟達する必要があります。

そのため治療に関することにおいては、Generalistのような判断が呼吸器外科医はできるようになります。

Specialistであり、Generalistでもあるのが呼吸器外科医です。

 

2. 当科の特徴

国内において呼吸器外科学を牽引してきた古い歴史・伝統があります。

診療:質の高い手術経験、国際標準の治療、最先端の診断と治療(拡大手術・縮小手術)

肺移植、ロボット手術 (da Vinci:手術支援ロボット)、新規気管支鏡技術開発

研究:エビデンスを作る多施設共同研究、世界最先端の研究

Japan Clinical Oncology Group (JCOG)

West Japan Oncology Group (WJOG)

Tokyo Clinical Oncology Group (TCOG)

North East Japan Study Group (NEJ)

Japanese Lung Cancer Registry

Japanese Thymic Tumor Registry

Metastatic Lung Tumor Study of Japan

⇛多くの全国臨床試験に参加し最新情報をupdateしています!

肺癌:分子腫瘍マーカー、肺癌遺伝子変異解析、組織亜型の遺伝子解析

再生:代償性肺成長、肺幹細胞誘導

免疫:NKT細胞、PD-1/PD-L1

教育:学生と初期研修医に対する豊富な指導経験、教育セミナー受講

Clinical Anatomy Lab、学生・研修医に向けたメールマガジン

情報:先端治療の発信源・迅速な収集

各種学会での発表、研究会への参加 (国際学会へも参加しています)

入局した3年目医師の方々には、これらの活動へ積極的に参加してもらい、呼吸器外科医として成長できるよう千葉大学医学部附属病院 呼吸器外科 医局員で丁寧に指導していきます。

 

若手外科医への研修

当医局では、不定期に学生・研修医に対しても研修を行っております。

Clinical Anatomy  Lab (CAL)

臨床医学の教育及び研究における死体解剖のガイドラインに準拠し、研究の場を提供する目的に2010年10月12日に正式に認可・設立された解剖教育を目的とした場です。当科では移植手技、高難度手術(気管分岐部形成)や若手外科医の手術手技習熟の場として、医学の発展・医療の安全のため利用させて頂いております。

 

Wet Labo 主に学生や初期研修医を対象

 ブタの摘出心肺を用いて若手の手術手技を指導し、実臨床への応用を学びます。

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Dry Labo 主に学生や初期研修医を対象

実際に使用している手術器具を用いての縫合練習や、様々な糸結びの方法の練習を行っております。血管モデルを用いて、血管剥離を行った後に血管を切離し、最後に血管縫合を行う練習も行っています。

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シミュレーターとして、株式会社FASOTECより発売されているBIOTEXTURE臓器モデル(下画像右端:右肺モデル)を利用して、胸腔鏡下の肺葉切除や開胸による肺葉切除の手術練習を実際に行ってもらっています。

drylabo01 drylabo02 Biotexture

 

千葉大学医学部附属病院には、すべての医療専門職を対象にした系統だったシミュレーション技能教育を行う全国でも最大級のシミュレーションセンター『クリニカルスキルズセンター』があり、バーチャルリアリティ気管支トレーニングシミュレーター AccuTouchを備えており、いつでも気管支鏡を練習する環境が整っております。

AccuTouch CCSC

 

入局の流れとその後

まずは、千葉大学医学部附属病院のシニアレジデント(専攻医)への募集をします。

千葉大学のシニアレジデントの募集締め切りは例年9月末(2017年は11月でした)のため、入局希望を検討している科に関しては、初期研修2年目8月までに選択しておくと進路を決めやすいかと思います。

(※ただし、ほぼ間違いなく追加募集があるため、期日に間に合わなくても交渉できる場合があります。が、間に合うように応募した方が良いです。) 

千葉大学医学部附属病院のシニアレジデント扱いですが、研修先などの決定は各医局が決定することになります。

外科専門医への修練到達度によって研修方法を変え、個々人に見合ったフレキシブルな調整で研修を行っています。

1. 医師3年目~

最初は呼吸器外科での研修をスタートします。

外科専門医の修練到達において不足な症例がある場合は、それに応じて各外科へ2~3ヶ月の研修を行います。

4年目以降は、市中の関連病院へ1~2年の研修を行います。この期間で初めての肺葉切除を経験することになります。

2. 医師5年目~

5年目もしくは6年目で千葉大学医学部附属病院へ戻ると同時に大学院へ入学し、決定したテーマに沿った研究を進めていきます。

4年制の大学院を卒業し、医学博士を取得します。

この間に、最短であれば8年目に呼吸器内視鏡専門医、呼吸器外科専門医が習得可能です。

3. 医師10年目~

留学希望者は可能な限り留学へ、留学を希望しない場合は責任あるスタッフの一員として実績を築いていくことになります。