シンポジウム

第10回プラズマ医療・健康産業シンポジウム開催のお知らせ

事務局からのご挨拶
プラズマ医療・健康産業フォーラム事務局
産業技術総合研究所・上級主任研究員 
千葉大学・大学院医学研究院 教授
池原 譲

 プラズマ医療健康産業フォーラムが主催いたします本年度のシンポジウム「第10回プラズマ医療・健康産業シンポジウム」、イイノホール 12月07日(金) 13:30~18:50開催のご挨拶を申し上げます。

 「プラズマ医療・健康産業フォーラム」は、大学や企業、医療機関や公的研究機関等で行われてきたプラズマ医療の基礎研究やプロセス開発、実用化・橋渡し研究をシームレスに繋げる活動を行って参りました。2010年11月05日に設立してからこれまでに、参加登録をいただきました数は400名を超えております。そのご所属が、大学や企業、医療機関、公的研究機関や官公庁と多岐に亘りますことから、プラズマ医療・健康産業フォーラムは、設立当初の目的達成に向けて、順調に歩んでいることと思う次第です。このことはひとえに、皆様のプラズマ医療への期待と熱意によるものと存じます。事務局を代表いたしまして、感謝を申し上げます。

 2017年3月に終了いたしました文科省・科研費新学術領域研究「プラズマ医療科学の創成」は、プラズマ(入力)から生体反応(出力)に至るプロセスを対象として、活性種と反応経路、反応産物に対する応答メカニズムについて、体系化した理解を実現するなどして参りました。その中で池原研究室は、プラズマによるタンパク質凝集現象を発見いたしました。プラズマの効能は、生体分子(生命鎖)の分子間静電相互作用に介入するものであり、その可能性を突き詰めるべく、メカニズム解明を行っております。と言うのもこの現象の理解は、タンパク質分子を舞台にした荷電状態と物性変化の理解をひろげ、その結果、抗体医薬等のバイオ医薬品の生産、精製、濃縮、保存安定性、活性維持などでの課題解決に必要な技術革新をもたらすと予想できるためです。生命鎖の分子間静電相互作用にフォーカスした研究は、プラズマの効果をその静電制御や加工プロセスへと展開するとともに、その対象を組織・細胞へと広げるであろうと予想する次第です。

 生体のさまざまな反応の基本となるシグナル受容体の活性化は、分子間のダイナミックな静電相互作用により担われていると考えられています。言い換えると、生体の恒常性の維持や生体応答は、荷電を介した分子間相互作用の統合により形づくられています。しかしながら我々は、時空間的に広がる生体応答を、荷電状態の変化として検出し、その計測から生体応答を理解し、制御するには至っておりません。また、これまでの研究により、シグナル受容体の活性化が遷延し、生体応答が持続することによって、病的状態となることが明らかにされています。病的なリモデリングはその例で、肝炎や喘息に出現する線維化は、生体応答が異常に持続するのですが、その背景メカニズムには、シグナル受容体活性化の異常な遷延が確認されています。シグナル受容体の活性化が分子間の静電相互作用によりもたらされていることを鑑みると、その背景には、荷電秩序の変容が存在するであろうと予想され、そしてもし、荷電変容とから線維化の病理を理解し、プラズマの供与する荷電に何らかの効果を見出せるのであれば、生体の荷電秩序と変容を標的とした新たなアプローチも可能になるであろうと考える次第です。

 私たちの成果がきっかけとなり、プラズマの生体への効果に関する化学的・物理的理解の深化を促すと予想しています。そこでは、生体恒常性の維持や生体応答を荷電秩序とその変容から理解するための基礎生命科学の研究と、生体 (生命鎖)分子の分子間相互作用の調節制御を目指す物理学と化学物理の融合研究が展開されて、生命理工学の新たな領域が創成されていくと思う次第です。そしてその波及効果は、バイオ医薬品生産や再生医療における組織生産の革新として顕在化するであろうと予想いたします。

 このような考えのもと第10回プラズマ医療健康産業シンポジウムでは、より広い視野でプラズマ科学の進化を考えることのできるトピックを取り上げさせていただくことにいたしました。ご多忙な折の開催となり、誠に申し訳ございませんが、ご参加を検討いただきますと幸いに存じます。そしてこの場において、活発な意見交換をいただけると幸いです。

池原 譲
シンポジウムポスター

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プログラム

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開催場所
住所: 郵便番号100-0011 東京都千代田区内幸町2-1-1 飯野ビルディング4F~6F
会場: イイノホール&カンファレンスセンター Room B
URL: https://www.iino.co.jp/hall/
開催日時
2018年12月7日(金曜日) 13:30~18:50
参加費
無料
参加登録
こちらの登録フォームにて、事前参加登録手続きを承っております
お問い合わせ先
【千葉大学大学院・医学研究院・腫瘍病理学講座】
電話:043-226-2963
メールアドレス: path.chibaあっとまーくgmail.com(あっとまーくを@に変えてください)
 

 

過去のシンポジウム

開催日 開催場所 イベント名称 プログラム等
2011/3/22 大阪大学
中之島センター
第1回プラズマ医療・健康産業シンポジウム URL
2011/12/15 産業技術総合研究所
臨海副都心センター
第2回プラズマ医療・健康産業シンポジウム プログラムPDF
2012/10/11 産業技術総合研究所
関西センター
第3回プラズマ医療・健康産業シンポジウム プログラムPDF
2012/12/21 産業技術総合研究所臨海副都心センター 第4回プラズマ医療・健康産業シンポジウム プログラムPDF
2013/12/26 産業技術総合研究所臨海副都心センター 第5回プラズマ医療・健康産業シンポジウム プログラムPDF
2014/12/22 産業技術総合研究所臨海副都心センター 第6回プラズマ医療・健康産業シンポジウム プログラムPDF
2015/12/18 産業技術総合研究所臨海副都心センター 第7回プラズマ医療・健康産業シンポジウム プログラムPDF
2016/12/22 産業技術総合研究所臨海副都心センター 第8回プラズマ医療・健康産業シンポジウム プログラムPDF
2017/12/21 産業技術総合研究所臨海副都心センター 第9回プラズマ医療・健康産業シンポジウム プログラムPDF