白菊の広場
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私と献体 献体登録希望にあたっての決意

献体を決めた理由 船橋市  

 申込書を送って頂いてから半年、「献体を決めた理由」を自問しました。十九歳で叔母を亡くしました。父母以上に大切に思っていた叔母でした。その叔母が他界するという現実を受け入れられない自分がいました。叔母は三十九歳でした。その時病院から解剖の申し入れがありましたが、叔父は断りました。そのことが私の中に残り忘れられずに生きてきました。

 そして今年の元日に、くも膜下出血で義妹が五十八歳で亡くなりました。「人はわからない いつか死ぬのだ」ということ「この世界から消えてしまうのだ」

という無常の思いを実感しました。

 十一月二十一日に六十六歳になり、病気とは無縁で健康な毎日を過ごすことができていることに感謝の気持ちでいっぱいです。

 「献体」は社会の片隅でつつましく精いっぱい生きてきた私が、私にできる最高の贈り物と思っています。  合掌               

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         人生最後に何ができるのか 千葉市  

 私は現在七十一歳です。一般人として生きて人生最後に自分以外の人の為に何ができるのかを考えました。以前にお孫さんが難病にかかり「名医」と呼ばれる

方の診察を受けようと申し込んだら二~三年先だと言われ、ショックを受けたという話を知り合いの方から聞いたことがあります。

 現代は医学も日進月歩、様々な素晴らしい医療機器が開発・製造され使用されていると聞きます。どんな素晴らしい機械も動かすのは人間。医師の皆様やこれから医師を目指す方々が医療技術向上のために練習したり学んだりするのに私の身体が少しでもお役に立てれば献体する甲斐があります。

 

         初めて社会貢献をします 船橋市

 自分は二〇一六(平成二十八)年三月三十一日に定年退職をしました。自己満足かも知れませんが、大学卒業後三十八年間勤め上げてきたという充実感を感じ

ました。また、人生の一区切りでもありました。

 しかし、恥ずかしながら振り返れば自分のことばかりで、日本各地で大震災や豪雨災害が起きてもボランティア活動を全くしないで過ごして参りました。六十

歳代になって体力的に無理はあるけれど、何か貢献できることはないかと思うようになりました。

 とある日、船橋市内の図書館の各種資料を置いてあるコーナーで某私立大学の献体に関するパンフレットを拝見しました。「献体の目的~より良い医師の育成

~」の文字に、自分の身体が献体により貢献できるのではないかと思いました。ふと思い出されたのは、二〇〇七年に公開された映画「眉山」で主人公(松嶋奈

々子)の母親(宮本信子)が献体により大学慰霊祭のシーンがよぎりました。こういう「人生の終い方」が自分に合っているかなと思え、献体を希望させていた

だきました。                                             

                                                           

          喜びを感じるから 四街道市

献体について関心を持ったきっかけは二十年ほど前に近親者が実際に献体をしたことにあります。この方と献体について話をしたことはありませんが、当時、なぜかその決意が大変に尊いことのように思われました。その方に対する考えが大きく変わったことを今でもよく覚えています。

私が今回、献体登録を志した直接の動機は、最近、古い友人が他界し、そして自らを献体したことに突き動かされたためです。このように書くと、献体は自分の意思からではなく、友人や近親者を真似た行為のように思われるかもしれませんが、そうではありません。

私が献体を望む最大の理由は、長い間、何ひとつ世の中のためになってこなかった自分を、若き医学生や医療人たちのために、解剖の標本となって、ささやかながらでも役に立てるという喜びを感じるからです。

献体希望者は、以前とは比べものにならないくらい増えているそうですが、私もそのひとりとして、いつの日かお役に立てることを、心から望んでいます。

この決意に対し、家族とも十二分に話し合い、互いに納得の上で登録を希望する旨を、最後に付け加えさせていただきます。

  

         感謝の気持ち 松戸市

 私事、紆余曲折はあったものの七十年余りの研究者としての人生は大変幸せでした。それは直接お会いしたこともない人も含め、多くの方々のご尽力・ご支援があっての賜物と感謝しております。

 最近では前立腺がんの治療を受けましたが、がん診断を受けた時のショックが嘘のような毎日を過ごしております。これも医療技術の目覚ましい発展があって

のことと感謝しております。

 人生を終えるに当って、これまで受けてきた様々な恩恵に対し感謝の気持ちを表したく、何かすることはないかと考えていたところ白菊会のことを知りました。

 貴会に献体することが将来医療に従事する人材を育て、医療技術の発展にお役に立つならば、この上ない喜びと思っております。

 よって、ここに献体を決意し、登録の申し込みをいたします。

                                                          

         自分に今できること 八千代市

 還暦も過ぎ、古稀も過ぎ、金の卵とはやされて上京したが、食べる為、生きる為に働いてきた。今顧みると全く足跡がない自分に・・・自分の人生とは・・・との思

いを強くいだくようになってくるのを感じている。

 自分に今できることは・・・幸に今まで大病もせずに今日にいたっている。この体を医学の為に役立ててほしいと願うようになった。

 今まで多くの方にお世話になって生かせて頂いた、せめてもの恩返しになれば幸です。

 

          どうぞ私の身体をお使いください 柏市 

自分の心情を文章にまとめるのは大変苦手で思うように書けませんが、私の覚悟と決意を記しました。

現在私の息子の嫁の母親が末期のがんで苦しんでおります。手術も出来ず余命僅かでございます。私も四十九才の時十二指腸潰瘍で胃を三分の二切除しました。

出血が多く多量の輸血をし一命をとりとめました。医師の皆様方と献血して下さいました社会の一般の方にも心から感謝しております。

昨今医学も発展し、今まで救えなかった病気も救えるようになりました。でもまだ、難病、原因不明の病気で大勢の方々が苦しんでおります。小さな子供達の

闘病生活を見たり聞いたりしてとても心が痛くなります。医学の事は私にはわかりませんが、同じ生を受けて生まれてきたのです。医学がもっともっと進歩し、

あの子供達やがん・難病の方達が救われます様に。

私の出来る事は自分の身体を献体すること、医学に役立てて頂きたい、医師や研究生の役に立ちたいのです。そして少しでも苦しんでいる方に希望を持って生き

てほしいのです。

死んだら火葬されて骨になってそれまでです。もったいないです。死んで医学に貢献できるなんて本望です。死ぬのも怖くなくなり、少しでも人の為になるなら

心安らかに死んでいけます。

どうぞ私の身体をお使いください。

                                                                                                                                                                                            

         医学部受験生の多さに期待 市川市  

 私と家内は、若い時から運転免許証と保険者証の裏の臓器提供意思表示に提供の意志を表してきましたが、最近になって身体の臓器の一部分の提供でなく、身

体の全体を提供した方が、医学の発展に役立つのではと思うようになりました。

 昨今、医科大学の入試の不祥事が報道され国民の関心が高まっていた中、医科大学への進学を希望する受験者が多かったことに、日本の医学の未来は明るいと

思いました。そこで、医学を志す人達が優れた医療教育を受け、学識・人格を身に付けるため、医療分野で活躍する人達のために少しでも役立てることを思い、

献体を決意しました。自分の遺体が社会の為、また日本の未来を担う人達の教育に役立つことを願い、入会を申し込み致します。

   

         知人の献体に触発され 我孫子市

 近所の一人暮らしで生活をされていたご年配の方が亡くなった時、たまに来られていた身内の方から、千葉大学さんへ献体されたことをお聞きし、初めて知り

合いの方で、そういう方がいらっしゃるのを知り、素晴らしいと思ったのと同時に(良い意味で)ショックを受けました。高齢の方でも世のためになりたいという考えを持ち、実現されている。私も是非、後に続きたいと思うに至りました。

 私は今六十四歳、いつまで寿命があるかわかりませんが、是非献体したいと思います。来年、高齢者の仲間入りをします。今迄、臓器提供を志してきました。

まもなく高齢者となる今、献体させてください。

                                                                                                                                                                                                                    

           人生のネクストステージへ 船橋市  

 この書類を作成するにあたり、自分の人生を振り返ってみました。少年時代、学生時代、建設会社でのサラリーマン時代、六十七歳で仕事を辞めてからの地元

地域での活動時代。もうすぐ八十歳をむかえる私の人生は自分の意志を貫き日々楽しく有意義な人生だった。特に十年前に始めた傾聴ボランティア活動はとても

充実した時間でした。そのボランティア活動もこの二月に卒業した今、次のスタートに立っている。ではこれから何を愉しみに何を生きがいに残りの人生をどう

生きようかあらためて考えてみました。

 そんな時、好きな浅田次郎の小説で献体という言葉に出会い、これだと閃いた。新しい活動をするにしても、その終わりをどう迎えるか考える時、なにかとても心が落ちつきホっとしたのです。平々凡々楽しんだ人生の終わりにちょっとだけ人の為になれる喜びを感じ、それまでの時間をどう過ごすかゆっくり考えることが出来ます。また三名の同意者が快く理解してくれ、背中を押してくれたので良いスタートが出来ると感じた次第です。

 

         いつかは薬学生も 野田市   

 今まで一度も、ボランティア等、社会に貢献した事がないまま過ごして来ましたが、アイバンク等、死後にでも何か役立つことができたら登録してみたいと思

っていました。

 四十歳を過ぎてから乳がんになり、二度の再発を繰り返し三度の手術で両乳房を摘出しました。放射線治療だけで抗がん剤も使わず、最後の手術から十五年近

くたち、今でも何の不自由なく生活できていることは、本当に医学の発達のおかげと思っています。

 この春より娘が薬剤師となり就職します。彼女の勉強は、多くの動物の命のうえに成り立っています。薬学生も一度、人体解剖を経験するととても勉強になる

のに、という言葉を聞きました。現在は献体希望者も増えていると聞いています。いつかは薬学生にも解剖の機会が訪れること、もしそれが叶わなくても、これからの医学の発展に自分が少しでも役に立つなら、と思い、献体を希望しました。

                                                           

         一生懸命生きて来ました 市川市

 若い頃から死んだら献体しようと思っていました。 

 此の世に生を受けて七十一年余り……楽しい事、悲しい事、嬉しかったこと、悔しかったこと、いろいろありました。

 それでも、一生懸命生きて来たつもりです。

 悪い事もしなかったけれど、特別に良い事もしなかった。最後位、人の役にたてれば良いと決めました。

 又、夫が軽い認知症にかかっています。頼れる人が側におりませんので、自分が元気なうちに整理をしておこうと思っています。未だ元気ですが、余命一年と

いわれました。(ガンのため)

 今のうちに、夫が一人でも大丈夫なようにケアプラン作製等、サポートセンターの方にお願いしております。

 どうぞ宜しくお願いします。

    死ぬのは残念だけれど この世に生まれてよかった

    

   

会員からのお便り 

     柏市  

日一日と冬が近くなって参ります。

 白菊会様とは、不思議なご縁でお知り合いになりまして、私が生存中にはお目に掛かれることもないのに、終わりの時にはとてもお世話になることになり本当

にありがたいことと思っております。命のあるうちに「どうぞよろしくお願いいたします。」と心から申し上げておきたいと思ってお便りを書くことにいたしました。

 この度は、入会許可を頂き誠にありがとうございました。その時が来るまで、事故や災害に遭わないように、穏やかな姿でお会い出来るように、一日一日を大

切に丁寧に生きていきたいと思っております。解剖学教室で医学生の方々とお会い出来るその時を思うことが一つの目標になりました。亡くなっても何かのお役

に立てるという生きていく意味を与えて頂き、本当に感謝しております。いつになるかはわかりませんが、終わりの折りには呉々もよろしくお願いいたします。

 弱っている人達に寄り添って下さる良いお医者様が育って下さることを願い、白菊会のお仕事の益々のご繁栄を祈り上げております。

                                                             

     八千代市  
 皆々様お元気で御活躍のことと存じます。このたび願いがかなえられ会員登録いただき会員証他いろいろ…有難く受取り致しました、ただただ感謝の気持ちで

いっぱいでございます。心から厚く御礼申し上げます。これからは千葉白菊会の一員として献体の心「無条件・無報酬」の精神を胸に感謝と感動を忘れず日々過

ごしております。皆々様のご健康とますますの御活躍をお祈り致して居ります。           かしこ

     いすみ市 

 白菊会からのお便り有難う御座居ます。学生の皆様の有意義なるお言葉、私の体が役立つと思ふと自分として良かったと会思います。戦中生まれです。農業となり、無口な職業となり、世の中の刺激をあまり受けず、只ひたすら私欲で働いて来ました。大怪我をして先生のお世話になり、寝たきりにならず現在世の中の皆様とお付き合い出来、御恩は何んとかお返ししたいと思って居りました。この道に携う立派な先生方に少しでもお役に立つことが出来れば、只それだけの望みです。

 今八十五才となりました。お陰様でデイケアに行くことが出来、暇のある生活が出来る様になり、少し勉強する事が出来、短歌を作り職員に褒められたので御

座います。お医者様にお世話になり命永らへてこそです。やれば出来る、他人に評価されとても嬉しく、これもひとへに先生のお陰と感謝して居ります。

                                                            

     印西市 

 この度献体手続ありがとうございます。私が献体希望致しましたのは友人が東京医科歯科大学に献体致しまして遺骨返還式に立合い、学生諸君の丁寧な挨拶に感激致しました。何ら役に立たずの人生でしたが少しはお役にと思い希望致しました。献体に際しました折には面倒おかけ致します。どうかよろしくお願い申し上げます。

      松戸市 

 会員証等を郵送いただき安堵しております。死は前触れもなくやって来ます。献体の事を知りながら、いつか手続きをと思いつつずるずると歳月が流れてしまいました。二十代の頃、医学部受験に挑んだ事もありましたが二度の失敗であきらめました。こうして献体という形でお役に立てることになったのをうれしく思います。

 秋田県の盆地に生まれ、毎日はたはたを食べて育ちました。人から肌が白いと言われます。高校時、野球の練習に励み肩が左右で全く異なります。中年以降運

動不足に陥り五十二歳頃から糖尿病で通院し、現在に至っております。

 現在六十二歳ですが、二十年近くは建物の電気保安に携わり、月に何度か寝泊りのある仕事をしています。 残り少ない余生を心身ともに健全に過ごすことを心掛けたいと思っています。

                                                             

     館山市 

 この度は、千葉大学医学部様に大変お世話になることが決定し、まことにありがとうございます。生まれてから現在にいたるまで、何も御奉仕することもなく、平凡な毎日をすごしてきてまいりましたが、少しでも皆様のお役にたつことがありましたらと考えました。 

 どうか日本の医学界に少しでも役立つようにと考えておりますので、どうかよろしくお願いいたします。平凡な人間ではありましたが、最後に皆様のお役にたてて大変うれしく存じあげます。皆様のますますの御成長をお祈りし私のお願いの言葉といたします。それでは皆様、どうぞよろしくお願いします。

     松戸市 

 千葉白菊会の会員証をいただきました。本当に有難うございます。 

 我々の少し先輩の方々はあの戦争で不幸な最期をとげられました。それを思うと無事八十歳まで生きてこられ平和な毎日でした。本当に有難く人生にお礼を言っているしだいです。 

 献体登録で少しでも世の為になればと入会させていただき心より感謝を申し上げるしだいです。 

 ほんの少しでも千葉大学医学生の皆様の為になればと心より思っております。会報等を読み自分の行為に安心しているしだいです。どうぞ今後ともよろしくお

願い申し上げます。

                                                                  

         

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