千葉大学大学院医学研究院
アレルギー・臨床免疫学
千葉大学病院
アレルギー・膠原病内科
全身性強皮症は皮膚や内蔵の硬化を特徴として、慢性に経過する疾患です。
この硬化の程度や進行は患者さんごとで様々ですが、発症から5年から6年以内は進行することが多いようです。
全身性強皮症には、典型的な症状が出現する『びまん型全身性強皮症』と進行がほとんど認められず比較的軽症な『限局型全身性強皮症』の2つのタイプがあります。
この病気は女性に多く(男女比1:9)、30~50歳の女性に好発するとされています。
ごく稀に小児期に発症することや70歳以降の高齢者に発症することがあります。
原因は不明ですが、免疫異常、線維化異常、血管異常の3つの異常が関与していると考えられています。
遺伝性疾患ではありませんが、強皮症が発症しやすくなる遺伝的素因は存在すると考えられています。
また環境因子も発症に関係するとされています。
シリコン等の異物を体に入れることによって全身性強皮症に類似した病気が起こることもあります。
現在のところ根本的な治療法は確立されていません。
それぞれの病状や症状にあった治療を行います。病態によってはステロイド剤や免疫抑制薬を使用することがあります。
治療に関しては主治医とよく相談して方針を決定してください。