イノベーション医学
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ごあいさつ

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倉島洋介

このたび、千葉大学大学院医学研究院 国際アレルギー粘膜免疫学分野・イノベーション医学(兼任)を担当させていただくこととなりました、倉島洋介と申します。

  • 学生時代、大学の図書館でふと手に取った科学雑誌の一ページに心を動かされ、研究室を訪れたことが、私の研究者としての出発点でした。

あのとき感じた「世の中には、まだ分かっていないことがたくさんある」は、今も変わらず研究の原動力となっています。

 

私たちの身体は、常に外界と接しながら生きています。その最前線にあるのが「粘膜」です。腸管や気道などの粘膜組織は、病原体の侵入を防ぐ一方で、栄養や共生微生物を受け入れるという高度な選択機能を担っています。すなわち粘膜免疫は、感染防御と恒常性維持を両立する「最前線の防御システム」であり、生命活動を支える基盤です。

一方で、この精緻な制御が破綻すると、感染症のみならず、アレルギーや自己免疫疾患といった慢性炎症性疾患の発症につながります。近年、こうした疾患の背景には、免疫系単独ではなく、上皮細胞、間葉系細胞、神経系、さらには腸内細菌を含む微生物との相互作用が深く関与していることが明らかになってきました。

粘膜免疫は、「感染」と「アレルギー・自己免疫」をつなぐ鍵となる領域であり、その理解は新たな治療戦略の突破口となります。

当研究室では、以下の3つを研究の柱としています。

  • 免疫細胞と微小環境の相互作用を解明し、新たな治療法の創出につなげること
  • 腸管を中心とした臓器間連関(organ crosstalk)を理解し、全身レベルでの疾患制御へ展開すること
  • 免疫機能の可塑性に着目し、アレルギーを制御する「免疫スイッチ」の解明

私たちの目標は、粘膜免疫の理解を通じて、感染症、アレルギー、炎症性疾患に対する新たな予防・診断・治療法を確立することです。粘膜ワクチン、抗体医薬、微生物制御など、社会実装を見据えた研究にも積極的に取り組んでいます。

研究室では、自由闊達な議論と主体的な挑戦を重視し、多様なバックグラウンドを持つ研究者・学生が互いに刺激し合いながら成長できる環境づくりを大切にしています。異分野融合と国際連携を軸に、新たな価値を創出し続ける研究拠点を目指しています。

学生たちも、日本学術振興会特別研究員や各種プログラムに採択され、活躍しています。

また、本研究室の名の通り、国際的な研究活動にも積極的に取り組んでいます。

本分野の研究・教育活動にご関心をお持ちの皆様には、ぜひお気軽にご連絡ください。共同研究、学生の受け入れ、産学連携など、幅広い形での連携を歓迎いたします。

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。


千葉大学大学院医学研究院
国際アレルギー粘膜免疫学分野
教授 倉島洋介