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Education 教育

教育設備

 死体を取り扱うにあたり、CALは安全を確保するために特殊な部屋の構造をしています。 ホルマリン固定によるご遺体の解剖を主とする解剖実習室は、固定液に含まれる有害物質であるホルムアルデヒドを吸入しないようにすることが重要です。天井から比重の重い酸素クラスターが放出され、ホルムアルデヒドを吸着しながら降下していきます。実習台上でご遺体を取り囲むように配置された排気口と床近くに設置された排気ダクトを使って、有害なホルムアルデヒドは室外へ排気されます。また廊下へホルムアルデヒドが流出しないようにするために解剖実習室全体を廊下より低い気圧になるように管理しています。似たような仕組みは手術室や実験室にも施されており、手術ベッドの上から酸素クラスターを放出し、床付近から排気します。これによりご遺体から万が一感染力のある細菌・ウイルスが排出されたとしても参加者の口や鼻から吸入するリスクを減らしています。また、遺体保管室から手術室・実験室まで室内の内扉で連続している配置になっており、感染リスクのあるご遺体を廊下に出すことなく陰圧空間内で管理することができます。

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解剖実習室
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手術室
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実験室
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遺体保管室
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カンファレンスルーム
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更衣室
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ラウンジ
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解剖実習室はホルムアルデヒド対策が施された実習台32台を有し、実習台毎に設置された27インチモニタ(千葉白菊会50周年記念で寄贈)と天吊りの65インチモニタ6台による多彩な情報発信が可能です。さらに各班に配付されるタブレット端末によりリアルタイム双方向授業が可能となりました。従来の解剖するだけの部屋ではなく、教員と学生で繰り広げられる多面的な次世代の解剖学教育を可能とします。

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最大で6台の手術台を擁する手術室です。手術室と同様のクオリティで作られています。 4Kビデオカメラと65インチ4Kモニタ3台により、講師の優れたデモンストレーションを多人数で視聴してトレーニングを行えます。

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ご遺体を用いた研究や医療機器開発を行う部屋です。万能試験機や、三次元位置センサーをはじめとした各種測定機器などを用意し、毎年多くの医師が医学を進歩させるためにご遺体から学んでいます。

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使用する用途別に適した保管庫(常温、冷蔵、冷凍)を用意しています。最大保管可能数は190体で、全国最大級です。

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最大60名が利用できるカンファレンスルームです。86インチ4Kモニタにより、高精細な画像を表示できます。最先端の手術機器で使われる画像を元にした講義を行い、直後に隣接する手術室でトレーニングを行うようなプログラムが開催できます。

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多くの医師を迎え入れるため、男性52名、女性36名分のロッカーと、トイレ・シャワーを完備しています。

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CALの入口には、千葉大学のシンボルカラーでデザインされたラウンジがあります。千葉大学医学部のルーツとなる共立病院(1874年設立)ができた頃の米国医学部での外科教育の様子を描いたThomas Eakinsによる名画「The Agnew Clinic」やLeonardo da Vinciの解剖デッサン(いずれもreplica)が全国から訪れる参加者を迎えます。