病気について

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多発性筋炎と皮膚筋炎

Polymyositis and Dermatomyositis; PM, DM

はじめに

 多発性筋炎は、筋肉に炎症が起きる病気です。

 症状としては、力が入らなくなったり、疲れやすくなったり、筋肉が痛くなったりします。

 また、瞼や手の指などに特徴的な皮膚症状を伴う場合には、皮膚筋炎と呼ばれます。

 病気の部位は筋肉(骨格筋)だけでなく、肺、心臓、関節、消化管、などの他の臓器障害も合併することがあります。

 2003年度の統計では国内の多発性筋炎・皮膚筋炎の患者さんの数は6、257人(男女比1:2.6)でした。

 乳幼児から老人まで全ての年代に見られますが、好発年齢は小児期(5-14歳)と成人期(35-64歳)です。

 自己免疫疾患の一つと考えられていますが、未だにその原因はわかっていません。

 遺伝的素因、免疫系の異常、ウイルス感染、悪性腫瘍などが病因となると推測されています。

多発性筋炎/皮膚筋炎の症状

 主な症状は筋肉の障害によるもので、手足の力が入らなくなったり、疲れやすくなったりします。

 筋肉以外の症状としては、全身倦怠感、発熱、食欲不振、体重減少、皮膚症状(眼瞼部の紫紅色の皮疹(ヘリオトロープ疹)、手指関節背面の紫紅色の皮疹(ゴットロン徴候))、呼吸器症状(間質性肺炎)、関節症状(関節痛・関節炎)があります。

検査と診断

 筋肉に異常を来す他の病気(甲状腺機能低下症などの内分泌の病気、筋ジストロフィーなどの遺伝性筋疾患)を除外することが必要です。

 そして筋肉の活動性を測る(筋電図)、筋肉の炎症部位の分布をみる(MRI)、筋肉での炎症の程度をみる(筋生検)などの検査を組み合わせて確定診断します。

治療

 この病気の治療では主に副腎皮質ステロイド薬(ステロイド)が使用され、効果的です。

 一般に大量ステロイド療法(体重1kgあたりプレドニゾロン換算で1mg/日)が4-6週間行われ、筋力の回復、検査所見の改善を見ながらゆっくりと(数カ月かけて)、減量されます。

 また状況により、免疫抑制薬が併用されることがあります。

予後

 ほとんどの患者さんが治療に反応し(ステロイド療法の効果は(75-85%))、日常生活が可能となりますが、重篤な肺障害(間質性肺炎)を伴う患者さんの一部の予後は良くありません。